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大腸ポリープ

大腸ポリープとは

大腸ポリープは、大腸の粘膜にできるイボ状の突起物の総称です。

初期段階では自覚症状がほとんどありませんが、放置すると将来的に「大腸がん」へと進行する恐れがある病変が多く含まれています。

大腸がんは、ポリープの段階で発見し切除することで、将来の発症を高い確率で防ぐことができます。

大腸ポリープの症状

大腸ポリープは、比較的小さいうちは症状がないことがほとんどです。

そのため、自分では気づかないうちに進行しているケースが非常に多いのが特徴です。

定期的な検査が重要とされる理由は、この症状の出にくさにあります。

しかし、ポリープが大きくなった場合などには、次のような症状がみられることがあります。

・ 血便・便に血が付く

ポリープから出血すると、便に血が付いたり、トイレットペーパーに血が付いたりすることがあります。

ただし、血便の原因はポリープだけではなく、痔や大腸の炎症、大腸がんなどさまざまです。

・ 便潜血検査が陽性になる

目で見ても分からない程度の出血の場合、便潜血検査によって初めて異常が見つかることがあります。

便潜血陽性=大腸ポリープや大腸がんというわけではありませんが、大腸の病気が隠れている可能性があるため、精密検査として大腸カメラを受けることが重要です。

・ 腹痛・お腹の張り

大きなポリープなどでは、腹痛や腹部膨満感などの症状がみられることがあります。

ただし、これらの症状はポリープ以外のさまざまな消化器疾患でも起こります。

 

症状だけで大腸ポリープの有無を判断することはできません。

 

大腸ポリープの原因とリスク要因

大腸ポリープが発生するメカニズムには、遺伝的な要素と生活習慣の影響が複雑に絡み合っていると考えられています。特に現代の日本においては、ライフスタイルの変化に伴い、ポリープが見つかる方の割合が増加傾向にあります。

食生活の欧米化

赤身肉(牛・豚など)や加工肉(ハム・ソーセージなど)の過剰摂取、食物繊維不足はポリープ発生のリスクを高めます。高脂肪な食事は胆汁酸の分泌を増やし、それが大腸粘膜を刺激することが指摘されています。

加齢と遺伝的要因

大腸ポリープは40代から増加し始め、年齢とともに発生率が高まります。また、ご家族や血縁者に大腸がんやポリープを患った方がいる場合、体質的にポリープができやすい傾向があります。

生活習慣(運動不足・喫煙・飲酒・肥満)

肥満、運動不足、過度の飲酒、喫煙なども重要なリスク因子です。これらは腸内環境を悪化させたり、細胞の異常増殖を招く要因となります。規則正しい生活とバランスの取れた食事は、ポリープ予防の基本といえます。

 

大腸ポリープの種類と「がん化」のリスク

ポリープには、将来がん化するリスクがあるものと、そのまま放置しても問題ないものがあります。内視鏡検査では、これらを精密に見極めることが非常に重要です。

腫瘍性ポリープ(腺腫:せんしゅ)

大腸ポリープの中で代表的な腫瘍性ポリープで、最も注意が必要なのが「腺腫」です。腺腫は良性の腫瘍ですが、時間をかけて大きくなる過程で細胞ががん化していく性質を持っています。そのため、腺腫と判断された場合は原則として切除します。小さな腺腫であっても、放置せず適切に対応することが重要です。

過形成ポリープ

主に直腸やS状結腸にみられるポリープで、一般的にはがん化する可能性が低いとされています。

ただし、他の病変との区別が難しい場合もあり、形態や大きさ、表面の状態などを確認して対応を判断します。

鋸歯状病変(SSL)との見分けがつきにくいこと場合は切除の対象となります。

鋸歯状病変(SSL)(鋸歯状病変:きょしじょうびょうへん)

近年注目されているタイプで、従来の腺腫とは異なるルートでがん化するリスクがあることが分かってきました。上記の過形成ポリープと見分けがつきにくいことがあり、慎重・詳細な観察・診断が求められます。

炎症性ポリープ

腸の炎症の影響で起こるポリープです。炎症性腸疾患などに関連してみられることがあります。出血しやすい傾向のものは切除の対象となります。

 

大腸ポリープの検査・治療

大腸ポリープは症状がないことが多いため、症状だけで発見することは困難です。ポリープを早期に見つけるためには、正確で苦痛の少ない内視鏡検査が欠かせません。

苦痛の少ない大腸カメラ

鎮痛鎮静剤の使用や炭酸ガスの使用で苦痛の軽減しています。

特殊光と拡大観察による精密診断

当院では特殊な光や拡大観察機能を駆使し、ポリープの表面構造や血管模様をその場で詳細に観察します。これにより、切除が必要なポリープ(腺腫など)なのか経過観察してよいものかを見極めます。

当日の日帰り切除対応

検査中に治療が必要なポリープが発見された場合、その場で切除を行います。ただ出血リスクが高いポリープ、癌の場合は、入院が必要な処置が必要となるため、提携の総合病院に紹介させていただきます。

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大腸ポリープについてのよくある質問

Q. 便潜血検査が陽性でした。ポリープやがんがあるということですか?

A. いいえ。便潜血検査が陽性だからといって、必ず大腸ポリープやがんがあるわけではありません。

痔や大腸の炎症など、さまざまな原因で陽性になることがあります。

一方で、大腸ポリープや大腸がんが原因となっている場合もあるため、陽性を指摘された場合は大腸カメラによる精密検査を受けることが大切です。

Q. 大腸ポリープは症状がなくてもできますか?

A. はい。大腸ポリープは、比較的小さいうちは症状がないことがほとんどです。

健診の便潜血検査や大腸カメラで偶然見つかることも少なくありません。

ポリープを早期に見つけるためには、正確で苦痛の少ない内視鏡検査が欠かせません。

Q. 大腸ポリープはすべて切除する必要がありますか?

A. いいえ。すべてのポリープを切除するわけではありません。

大腸カメラでポリープの大きさや形、表面の状態などを観察し、がん化するポリープかどうかを見極め、切除が必要かどうかを判断します。

Q.  ポリープは小さければ放置しても大丈夫ですか?

A.  ポリープの種類や大きさによって対応が異なります。小さなものであっても、がん化するポリープは切除の対象となります。切除すべきかを専門医が慎重に判断します。

Q.  ポリープは一度取れば、もう安心ですか?

A.  一度ポリープができた方は、別の場所に新しいポリープができやすい傾向があります。

病理検査の結果やポリープの数・大きさなどを踏まえて、次回の大腸カメラの時期を判断します。

 

監修医師情報

本ページは医師が監修しています。

吉澤 尚彦
いのうクリニック 院長

主な資格・専門医 医学博士
日本消化器内視鏡学会 消化器内視鏡専門医
日本消化器病学会 認定消化器病専門医
日本肝臓学会 肝臓専門医
日本内科学会 総合内科専門医
学歴 三重大学医学部卒業
三重大学大学院卒業
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